目黒雅叙園 ・百段階段と中国料理を楽しんで

画像東京都指定有形文化財(建造物)に新しく指定された 「目黒雅叙園 百段階段 4棟」 は 、高低差 16mある斜面地に沿って 4棟の木造和風建築を雛壇状に並べ、各棟を階段廊下で連結した建造物群。今日はこの百段階段と贅を尽くした内装装飾が施された 6つの部屋などを見学し、さらに館内のレストランで中国料理を楽しもうと出掛けた。 (5/16)


JR総武・横須賀線快速電車に乗車して、品川駅で山手線に乗り換え目黒駅に向かった。

JR目黒駅で下車、東口側には国立自然教育園や庭園美術館などが、西口側には今回出掛ける目黒雅叙園があり、知人と一緒に館内の見学と食事をするのが楽しみだ。
行人坂を下って大円寺を過ぎると間もなく目黒雅叙園、私には結婚式場や披露宴などの会場としてのイメージしかなかったが、今年 3月に平成 20年度の東京都指定有形文化財(建造物)に 「目黒雅叙園 百段階段 4棟」 が新しく指定されたことを知って是非見てみたいと思った。

「目黒雅叙園」 の歴史は、石川県出身の細川力蔵が 昭和 6(1931)年3月に東京府荏原郡目黒町大字下目黒字坂下に広大な地を入手し工事を進め、11月18日になって本格的な北京料理および日本料理を食べさせる料亭を開いたことに始まるとある。 また、目黒雅叙園は太宰治の小説 「佳日」 に登場したり、映画 「千と千尋の神隠し」 の湯屋のモデルにもなったことでも知られている。

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今年 3月に目黒雅叙園 創業 80周年記念として百段階段を会場として 「平山郁夫展」 が開催されたとのこと。
百段階段は通常は公開されていないので こういう機会でないと見ることができないが、今回のように食事とセットで見学することもできる。 食事の前に、私達のほかに 20数名の方と一緒に、案内人の解説を聞きながら 「目黒雅叙園 百段階段 4棟」 を見学した。

百段階段は、高低差 16mある斜面地に沿って 4棟の木造和風建築を雛壇状に並べ各棟を延長約 60mの階段廊下で連結した建造物群とのことで、階段は 99段あることから百段階段 (白段階段とも) と称されている。

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その 百段階段の 4棟の建物 には大きく 6つの部屋があり、上から ①清方の間、②星光の間、③静水の間、④草丘の間、⑤漁樵の間、⑥十畝の間 と称されている。 各部屋の天井や欄間は、それぞれ当時の著名画家 鏑木清方などの 花鳥美人画、障壁画 ・天井画、彩色彫刻などが施されており、その豪華さには驚かされるばかりだ。 なお ①の 清方の間 の上には、もう一つ 頂上の間 がある。 (写真 ⑤)

百段階段の 6つの部屋の概要を記載すると :
「清方の間」 には 江戸情緒が漂う美人画で有名 (昭和 29年に文化勲章を受章) な鏑木清方の描いた画が天井や欄間を埋めている。 「星光の間」 には 板倉星光の画が天井、欄間、障子に。 「静水の間」 には 橋本静水、池上秀畝の画が天井に、長嶋華涯、小山大月の画が欄間に。 「草丘の間」 には 礒部草丘の画が天井、欄間、障子の腰に。

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さらに、「漁樵の間」 には 菊池華秋の画が床、床脇に、尾竹竹坡の原図を盛 鳳嶺が彫刻し欄間に、床柱には中国の漁樵物語の彫刻が施されている。 「十畝の間」 には 荒木十畝の画が天井に、黒漆塗りの菱組の明かり障子も見応えがある。 また各部屋の床柱も見物だ。 (写真 ②)
館内には、他にも 横尾抱月、松林桂月 など著名な画家の作品もあるとのこと、館内の至る所の 壁面彫刻、壁面螺鈿、回廊の壁画 など、豪華絢爛たる装飾には驚かされるばかりだ。 (写真 ①、③、④、⑥)

見学を終えて食事に。 ここ雅叙園には 日本料理、西洋料理、中国料理のレストランがあるが、雅叙園は当初から本格的な北京料理を出すということもあり中国料理が良いのではと 「東京チャイニーズ 旬遊紀」 を予約、知人とのいい時間を過ごすことができた。 有難うございました。

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参考まで :
目黒雅叙園は、本格的な北京料理や日本料理を供する料亭だがメニューに価格を入れるなど、当時としては斬新なアイディアで一般市民の料亭利用者も増やした。 また、中華料理店で一般に見られる円形のターンテーブル (二層構造の円形テーブル上部に料理を載せ回転させるもの) は、昭和 6(1931)年 細川力蔵の考案として知られている。 中国大陸へも伝わったという説もあるが、レイジースーザン ( Lazy Susan ) と呼ばれるターンテーブル自体は 18世紀のイギリスにすでに存在しており、細川力蔵の発明や最初の考案とは断言はできないとのこと。
平成 3(1991)年 日建設計および鹿島建設により全面改築され、この リニューアルに際し園内のエレベーター壁面や室内に使われた螺鈿や漆による装飾は、韓国の漆芸家 ・全龍福 (チョン・ヨンボク) によって新たに制作、もしくは修復され、一階にある化粧室の内装も彼の手による漆工芸によって装飾されているとのこと。

注 : 百段階段の案内時に配布されたリーフレット 「江戸文化を受け継ぐ 目黒雅叙園のたてもの」 、目黒雅叙園 1990年10月 発行の 「時の流れ 目黒雅叙園」、および 東京都教育庁地域教育支援部 平成 21年 3月 発行の 「東京の文化財」 第107号 を参照させて頂きました。

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この記事へのコメント

2009年05月28日 18:14
こんばんは。
目黒雅叙園は素晴らしい絵画や豪華な装飾に驚きますね。
以前に見学しましたが、部屋の天井や欄間は驚くほどの豪華さです。「千と千尋の神隠し」のモデルになった窓辺や百段階段も興味深く見学したのを覚えています。トイレも豪華なのには驚きました(笑)戦火を免れた素晴らしい建築物や、障壁画などが見事です。中華料理も美味しかったことでしょうね。
2009年06月05日 06:46
お早うございます。
はじめて見る目黒雅叙園 館内の余りの豪華絢爛さに、ただただ驚かされるばかりでした。著名な画家の絵画などを、ゆっくりと鑑賞したいと思いました。
大変遅くなり失礼しました。有難うございます。